ジュエリー作りに興味はあるけれど、何から始めていいかわからない。
おすすめは、彫金教室や学校が行っている体験教室です。
とはいえ、とりあえず自分でなにか作ってみたい人のために、できるだけ道具も材料も少なくてすむ方法を考えてみました。
必要な道具
・スパチュラ
・アルコールランプ又はワックスペン
・あるといいもの ⇒ ガラス板、トレーシングペーパー、マスキングテープ
アルコールランプ
アルコールランプはスパチュラを温めるために使います。
スパチュラをランプの火に当てる時間で、スパチュラの温まり具合が変わり、スパチュラの温まり具合でワックスの溶け具合が変わります。
加減を覚えるのには練習が必要になりますが、覚えてしまえばとても便利です。
温度調節もしやすいですし、スパチュラの持ち替えもすぐできます。
私は、ずっとアルコールランプを使用しているので、ワックスペンより使いやすく感じます。
価格:627円 |
ワックスペン
ワックスペンは、アイロンのように温度調節できるペンタイプの道具です。
スイッチを入れると温度が上がり始めますが、設定温度に上がるまでに少し時間がかかります。
一定温度が保持しやすいので、初心者の方でも失敗しにくいのでおすすめです。
実際、教室の生徒さんには使いやすいと好評です。
価格:7,678円 |
必要な材料
・スプルーワックス(好みの太さのもの)
※今回使用したのは、0.7Φと1.0Φのスプルーワックスです。
スプルーワックス
スプルー(sprue)とは、湯道(湯口)のこと。
鋳造時の地金の流し込み口に使われることも多いようです。
室温にもよりますが、手のぬくもりで柔らかくなるので曲げたり潰したりしやすく、その特性を利用した造形にむいています。三編みしたりもできます。
メーカーによって硬さが少し違うように感じます。
私が使っている「TOYO」のは、少しやわらかめですが、曲げやすいので気に入っています。
価格:2,134円 |
価格:2,134円 |
作り方
1,図案を描きます
普通の紙ですと、ワックスがつきやすくはがれなくなるので、トレーシングペーパーがおすすめです。(クッキングシートを使う方もいます。)
私は、方眼入のものを使っています。
目安になる線があるので、図案が描きやすくおすすめです。
ガラス板に図案を描いた紙をマスキングテープで貼ります。
ガラス板でなくても、熱に強い平らな板なら何でもいいですが、ワックスがくっついたりしますので、ガラス板だとお掃除が楽です。
私は、いらなくなったフォトフレームのガラスを使用しています。
2,図案にあわせてワックスをつけていきます
スプルーワックスは、手のぬくもりでやわらかくなるので図案の形に丸めて図案の上に置きます。
置くだけでは動いてしまうので、ところどころアルコールランプで温めたスパチュラかワックスペンでつけておくと後の作業が楽です。
3,ワックスのつなぎ目を溶かしつけます
ワックスとワックスのつなぎ目を、ワックスペンなどで溶かしつけます。
先細の先端工具で、優しく滑らせるように溶かすとなめらかにしやすいです。
つけていて、ワックスが足りないなと思ったら、ペン先で他のワックスを少し取り足すと良いです。
4,装飾していきます
つなぎ目の数や場所で強度が変わりますので、離れているところは玉などをつけて補強しましょう。
ピアスとリングでは必要な強度が違いますので、スプルーワックスの太さを変えたり、密度を高くしたりして調節します。
5,裏側から補強します
表からつけただけでは弱いので、ひっくり返して裏からも溶かしつけます。
少しワックスを足してなめらかにつけられると、引っかかりのない仕上がりになります。
6,鋳造に出します
ワックスのままではジュエリーにならないので、鋳造屋さんに送って鋳造してもらいます。
配送時は壊れないようにしっかり梱包しなければなりません。
私は、小さいタッパーに緩衝材かわりにティッシュを入れて、ワックスを保護しています。
緩衝材に綿をつかうと、繊維がワックスにくっつくので気をつけてください。
鋳造に出すときは、バレル研磨も依頼すると、けっこうピカピカの状態で返ってきますので、湯道を処理するだけで完成します。(仕上げについては後日、別記事でご紹介したいと思います)
鋳造についてはこちら⬇に詳しく書いています。
まとめ
ワックス製作の良いところは、失敗してもワックス代だけですむところだと思います。
まずは、簡単なものをたくさん作って、気に入ったものができたら鋳造に出す…という感じで気軽に作ってほしいと思います。
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