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ハードワックスで作る、石付きリング(原型作り)・おうちでジュエリー作りませんか?

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 ジュエリー製作に用いられるワックスの中で、一番使われるのがハードワックスではないでしょうか。

 そんなハードワックスを使った石付きのリング作りをご紹介したいと思います。

今回のリングのデザインは、シンプルですが、ワックスの特性をいかした石枠からうでが一体となったデザインにしています。

 

 

sui

自宅アトリエでジュエリー製作をしております。
・デザインから制作、石留、彫りまで一人で手掛けています
・2017年イタリア彫金短期留学、フィレンツェ彫りを学ぶ
・趣味で始めた彫金歴は30年
ジュエリーが好きな人、ジュエリー作りに興味がある人、ジュエリー作りを始めたい人のお役にたてればと、
主婦目線、女子目線、作る人目線でジュエリー製作について綴っています。

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チューブワックスから、切り出します

 チューブワックスと呼ばれる、穴のあいた筒状のワックスを使います。

 石を入れるときは、石を入れる用に部分的に厚みが厚くなっている、印台か、オフセンターがおすすめです。

チューブワックスは、色や形状が違っても価格が一緒なので、印台の大きいのがお得かなと思います。リング作りで余分な部分を切り取った切れ端は、盛り付けや小さなパーツ作りに使えますので。

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カットする線をけがきます

 今回は、ローズカット(底面が平らなカット)の石を使い、石枠はふくりんにするので、石の幅より数㎜広く切りだします。

 ケガキコンパスやカニコンパスでけがきますが、無い場合は油性ペンで線を引いても大丈夫です。
その際、紫色のワックスは黒の油性ペンの線が見にくいので、青か緑を使うのがいいと思います。

ペンで書くよりも、コンパスを使ったほうが、精度が上がると思います

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糸のこで切ります

 糸のこの歯は、ワックス専用のものを使うとワックスがからまず切りやすいです。

一気に切らずに、 チューブワックスを回しながら、全体を少しずつ切ると斜めにならずきれいに切れます。

切った後は、ワックス用のヤスリで、面を整えます。

ヤスリもワックス用のものの方が、ワックスがつまらず、削りやすいです。

 

鋸歯の太さはお好みで。金属用とは違い、折れることはまず無いので1ダースあれば一生かと思います。

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両頭で目の粗さが違いますし、半丸なので、両面使えて便利です。ただ、手汗をかきやすい方はサビがでやすいので持ち手付きのを選ばれたほうがいいかもしれません。

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サイズをだします

 チューブワックスに最初からあいている穴は、8号サイズくらいなので、穴を大きくしてサイズをだします。

ヤスリで削ってもいいですが、リーマーを使うときれいに穴を大きくすることができます。

リーマーには、刃がついていて、ワックスの穴に入れてくるくる回すと穴の内側が均等に削れていきます。

とはいえ、無理に回したりすると穴がガタガタになるので、気をつけてください。ガタガタになった時はヤスリで整えます。

リングに幅があるときは、穴が斜めになりやすいので、リーマーに対してワックスが直角になるように気をつけて進めていきます。特に幅広のリングの場合は斜めになりやすいですし、リーマーはテーパーになっているので、リングの両側から均等に削るようにします。

 リーマーはテーパーがきつくないものがおすすめです。

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石が入る穴をあけます

石が入る面を平らに削ります

石を入れる面を平らに削ります。石の厚みを考えて、あまり薄くしすぎないようにします。

石が入る穴をあけます

 今回は、ふくりん枠ですので、石がすっぽり入り、落ちずに止まるように中に一段作ります。

 スパチュラなどで、少しずつ削るのがコツ。穴が大きくなってしまった時は、少しワックスを盛りつけ、再度削ります。

慣れてきたら、リューターを使って削ると作業スピードがあがります。

使いやすそうな、スパチュラの3本セットです。

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スパチュラは、粘土細工用のものなども使えますが、持ち手が木製ですと火を当てる作業の時に危ないので気をつけてください。

リングの形に削ります

アウトラインをけがきます

左右対称や中心がわかるように、けがきます。

けがく時は、穴から計るようにします。リーマーで穴を大きくしたときに、穴の中心がずれていることがあるからです。

けがき線まで削ります

基本的に、アウトラインがわかるようにけがき、けがき線まで削る、という作業を繰り返して、希望の形にしていきます。

常に、中心、左右対称を確認しながら作業を進めます。リングは、立体なので慣れるまで難しく感じるかもしれませんが、いくつか作ってみると感覚がつかめると思います。

 今回は、地金では作りにくい、石枠とうでが一体となったデザインにしていきます。

 うでの太さや厚みなどはお好みで…。

 ワックスの状態のときは、案外細く頼りなく見えますが、地金になると思ったよりがっしりした仕上がりになります。必ず、ノギスなどで計りましょう。

 ワックス用の目の荒いヤスリで削ったあとは、めの細かい金属用のヤスリで削って表面をなめらかにしていきます。

最後は、サンドペーパーでつるつるにします。

ワックスの表面の仕上げについては、ワックスクリーンなどの薬剤?を使ったり、ストッキングで磨いたり・・・皆さんこだわりをもっていろいろ工夫されていますが・・・
私は、800〜1000番程度のサンドペーパーで磨いて終了しています。

鋳造後の地金肌は、バレル研磨をしたとしても多少荒れていますので、結局、地金になってから再度一皮むくように削るので、ワックスの段階ではペーパー仕上げで十分かなと思っています。

ただ、できるだけつるつるにした方が、細かいキズなどに気づきやすいという利点があります。

テクスチャーをつけます

 お好みで、表面にテクスチャーをつけます。

 温めたスパチュラやワックスペンで表面を溶かしたり、ひっかいたりしてニュアンスをつけます。こういった、地金では表現できない事ができるのが、ワックスの良さですのでいろいろ試すのも楽しいと思います。

 このあと、鋳造に出して地金になってから、仕上げの作業をしていきます。

まとめ

 今回は、地金では作りにくい、石枠とうでが一体となったリング原型を作りました。

 また、表面にテクスチャーもつけました。

 どちらもワックスならではのデザインです。

 地金の加工も、ワックスの加工も、それぞれ良さがあります。どちらもできるとデザインの幅も広がりますね。

 ワックスの製作も楽しんでみてください。

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