シンプルなリングやネックレスを作れるようになると、やはり、石を使ったジュエリーが作りたくなりますよね。
でも、石枠って作るの案外難しい…。
地金で作るより、ワックスで作る方が簡単なようですが、ワックスはワックスで簡単に削れる分きれいに仕上げるのが難しかったりします。
特に、石を支えるように石枠の内側に一段作るのですが、それがうまくいかない…下の段と横の壁がピッタリ石に合わずに石が入らなかったり、ぶかぶかだったり。
石枠がピッタリ合っていないと石留めもうまくいかないですしね。
今回はカボッションカットの石を使って、ハードワックスでできるだけピッタリのふくりん枠を作る方法をご紹介したいと思います。
ハードワックスを削って石枠を作る
ハードワックスは、削ったり彫ったりするのにむいているワックスで、ブロックと呼ばれる塊の物やスライスと呼ばれる薄くカットされたものがあります。
また、リングを作るためのチューブワックスと呼ばれるものもあります。
どれも、好みの厚さやサイズに切って使います。
グリーン、パープル、ブルーと色分けされており、硬さや溶ける温度が違いますが、最初はブルーが使いやすいかなと思います。
今回は、石枠を作るので、スライスワックスがあれば十分です。
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① ワックスに石の形を写します
それでは、作っていきましょう。ブロックやスライスのワックスから、石より一回り大きくワックスを切り出します。
厚みは、石の底面から石に爪がかかるくらい…石の大きさやカットの違い、デザインの好みで調整してください。
用意したワックスに石をのせて、スパチュラで石の形をけがいていきます。
そのままでは石が動くので、私は両面テープでとめています。
けがく時に、スパチュラを石に当てると、石の硬度によっては傷がついてしまいますので、気をつけてくださいね。
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② けがいた線の内側を削っていきます
まずは、ドリルで穴を開けます。
ピンバイスでも、ルーターでもOKですので、とりあえず丸く穴を開けて、そこから石の形に穴を広げていくのが一番早いかなと思います。
穴を石の形に広げるのは、ヤスリでもスパチュラでもルーターでもなんでもいいです。
私はエバンスでざっくり彫るように広げてから、ヤスリで整えますが、得意なお道具や作業は人それぞれなのでやりやすい方法でいきましょう!
石の形に真っ直ぐ穴を開ければいいだけなので、ヤスリもはいりますし割とうまくいくと思います。
石がピッタリ、スッポリ入ればOKです。
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③ 石枠の底になる部分を貼り付けます
薄くスライスしたワックスを、石の形にくりぬいたワックスに貼り付けるのですが、ユーティリティーワックスをのり代りに使うとぴったりと密着するので、この後の作業が楽になります。
ユーティリティーワックスは、柔らかくねちねちと粘りのあるワックスなので、ハードワックス同士の仮止めなどに使っていますが、わりと便利です。
このユーティリティーワックスの使い方は、イタリア留学の時に研修した工房のマエストロに教えてもらったのですが、それまで使ったことがなく「何に使うんだろう?」と思っていた種類のワックスだったので、この使い方にちょっと驚いたのを覚えています。
ユーティリティーワックスで密着していても、あくまで仮止めなのでしっかりと溶かしつけてくださいね。
溶かしつけるのは、ワックスペンでも、スパチュラをアルコールランプで温める方法でも、どちらでも得意な方で…。
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④ 外側を削ります
枠の外側を削っていきます。
厚みはお好みで、薄めにして石を目立たせてもいいですし、ふっくら丸い感じにしてもかわいいですし、テクスチャーを入れてもいいかも。
その辺、ワックスは自由度が高いので、楽しいですよね。
外側を削ってみて、底と枠のつきが悪いなと思ったら、しっかり溶かしつけてください。
底がきれいにフラットな、ふくりん枠ができました。
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⑤ 光を通す穴をあけます
これは、開けても開けなくてもいいのですが、開けると光を通しますし、地金も少なくでき、軽くなります。
石枠の完成です
シンプルなふくりん枠が出来上がりました。
この後、丸カンやバチカンをつけてネックレスにしたり、アームをつけてリングにしたりします。
まとめ
石枠の作り方はいろいろありますし、皆さんそれぞれ工夫されていると思います。
ワックスを彫って石にぴったり合わせるのって、ラウンドやオーバルならいいのですが、ペアシェイプやマーキス、ハートなんかは難しかったりしますよね。
そんな時には、一度この作り方を試してみてください。
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