前回、ハードワックスで制作した原型を鋳造に出しました。
今回は、鋳造から返ってきたリングを磨いて、石留めして仕上げていきます。
確認作業
鋳造後の地金は、ワックス時よりも若干縮んでいます。
溶けた金属が冷えて固まる時に、収縮するからですが、形状や地金の種類により縮み方が違います。
まずは、サイズの確認。
必ず湯口を取る前に確認し、縮んでいたら湯口部分を叩くと変形さぜずに、サイズを大きくしやすいです。
縮んでいなければ、木づちで軽く叩いて、真円を出します。
サイズ棒はアルミ製で、金属の中では柔らかく、指輪の素材を傷つけないものになっています。
サイズ棒で、リングをたたいてしまうと、棒にへこみができたり傷がついて正確にサイズが計れなくなってしまいます。
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芯金は焼き入りのものを選ぶようにしましょう。指輪をあてて、たたいても棒に傷がつきにくくなっています。
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次に石が入るか確認します。
入らない場合は、リューターにダイヤモンドのビットなどをつけ、削って石が入るようにします。
縮む事を考慮し、ワックスの段階で少し大きく作ることもできますが、大きすぎた場合に縮める手間よりも、縮んだ分削って大きくするほうが楽だと思います。
ワックス時には、とにかくピッタリサイズで作る事を意識し、心配であれば、石枠に厚みをもたせて削っても大丈夫なようにしたほうがいいと思います。
湯口をとります
湯口は、ヤスリで削るか、糸鋸で切るか、ニッパーで切るかします。
磨いていきます
テクスチャーを入れた部分以外、ピカピカにしようと思うので磨いていきます。
ヤスリ:油目⇒#6くらい
紙ヤスリ:#800くらい
で、かけたあと、磨ヘラをかけリューターで磨きます。
石留めします
石枠を少し削り、たおしやすくします。
石留めヤットコ、タガネなどで、ふくりん枠を倒して石をたおします。
完成です
まとめ
ワックスが得意とする造形やテクスチャーをデザインに取り入れることで、作品作りの幅が広がると思います。
石を生かした、シンプルなデザインも素敵ですが、どうせなら他にはない自分だけのジュエリーを作りたいですよね。
地金の加工に比べ、ワックスでの製作は比較的難易度も低いですし、鋳造しなければそれほどコストもかかりません。納得いくまで練習もしやすいです。
気負わずに、楽しんで作品作りをしてみてください。
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