市販されているタガネには、基本的に持ち手(柄)がついていません。
どういうこと?って思いますよね。
手の大きさや使いやすい形状が、人それぞれなので、自分の手にあわせて自分で使う道具は自分で作る。
面倒に感じますが、結局それが一番合理的なんだと思います。
とはいえ、彫金をされている方なら、ヤスリを木製の柄につけたことがあると思うので、なんとなく刺せばいいだけよねってわかると思うのですが、経験がないとできませんよね。
ということで、私がイタリアで習ったつけかた+自分なりに工夫していることをまじえて説明していきたいと思います。
少し難しそうに感じますが、木製の柄に刺す作業はヤスリと同じなので、頑張ってみましょう。
まずは、持ち手(柄)について
以前のブログで、おすすめのタガネをご紹介しました。
今回は、まず、持ち手(柄)について。
持ち手(柄)は、イタリアでは manico (マニーコ)と呼んでいますが、日本だと定まった名前がなく、木柄・ハンドル・グリップなど、いろいろな名称で呼ばれていますので、ここではとりあえず、持ち手(柄)とします。
種類も、マッシュルーム型や丸型、タガネを刺す部分が長いのと短いのなど、いろいろあります。
価格:198円 |
価格:180円 |
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私が使っているのは、マッシュルームの短いタイプですが、どこも売り切れているようです。
また、再入荷が確認できましたらご紹介させていただきたいと思います。
タガネに持ち手(柄)をつけます
削り落とす部分にしるしをつけます
手の大きさにもよりますが、黄色くペイントされている部分の半分くらいを削り落とし、
持ち手(柄)に刺さりやすいように、先細りに削りますので、油性ペンで削り落とす部分がわかるようにしるしをつけておきます。
タガネの端を落とす
卓上のグラインダーやバフモーターに、砥石をつけてタガネを削っていきます。
ハンディタイプのルーターに砥石ビットをつけて削ることもできますが、とても時間がかかって大変だと思います。
グラインダー類は、モーターの強さによって抵抗がかかると速度が落ちたり、抵抗をかけた状態で長い時間使うとモーターが焼き切れたりするので、気をつけてください。
グラインダーがなくて、どうしても手作業でという方は、ダイヤモンドヤスリで削れなくはないですが、気が遠くなるほど時間がかかると思います。
※グラインダー類をお持ちでない方は、「まとめ」を、お読みください。
まず、砥石の角を使って、タガネの両側から、削ります。
摩擦で熱くなるので、時々水につけて冷やしながら削ってください。タガネが焼けてなまってしまいます。
ある程度削ったら、ヤットコやペンチではさんでポキっと折ります。
グラインダーで切り落とそうとすると、最後に切れ端が飛んだりして危ないので、この方法がおすすめです。
最初につけたしるしまで削ります
持ち手(柄)に刺さりやすくするために、先細りになるように削ります。
持ち手(柄)に刺しやすいように削ります
持ち手(柄)に刺さりやすいように先を尖らせます。
木製の持ち手(柄)に刺さればいいので、針のように尖らせる必要はありません。
ついでに削ったところや、刃と反対の背側もバリ落としを兼ねて、削っておきます。
持ち手に刺します
タガネをバイス(万力)でしっかり挟んで固定し、持ち手(柄)をセットして叩いて打ち込みます。
タガネがグラグラしないように、しっかり打ち込めれば完成です。
まとめ
長々と説明してきましたが、実際のところ、タガネはヤスリと同じで押して使うものですので、柄にしっかり刺さってぐらぐらしなければ大丈夫です。
ですので、ぶっちゃけ、タガネを削らずに持ち手(柄)につけることもできます。
ただその際は、木柄が割れやすいのと、タガネの長さが長いままなので先端側での調整が必要になります。
また、専用の持ち手(柄)につける以外にも、熱で柔らかくなる樹脂系のヤニをかわりにつけることもできます。
価格:319円 |
価格:330円 |
工夫しだいで、いろいろできそうですね。
タガネに持ち手(柄)はつきましたが、彫れるようにするにはもう一息です。
長さの調整と、先端の形状の整え方は、次回ご紹介させていただきます。
記事のアップロードまでしばらくお待ちください。
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