前回、光の屈折と屈折率についてお話しました。↓
その際に、光の屈折について、さらっと流していたので
「なぜ曲がるのか???」
モヤッとした部分がありましたよね?
今回は、そのモヤッとを解消できればと思い、いろいろ調べて、私なりにまとめてみました。
独自のまとめなので、物理や光学にあかるい方から見ると、おかしなところもあるかもしれませんが、大筋では間違っていないと思います。
まずは、復習
- 光は真直ぐ進む
- 物質により光の進む速さが異なる
- 光が、真空中(空気中)を進む速度を「1」とした時の比率が屈折率
- 空気中より宝石内(物質内)の方が、光の進む速度が遅い(屈折率が高い)
- 物質と物質の境目(境界面)で光は屈折する
ざっと、まとめるとこんなところでしょうか。
光は波であり、粒子である
屈折のお話の前に、光とは何なのかについて
紫外線、赤外線、可視光線などなど、光は波長の長さによって人の目に見えたり見えなかったりとか
紫外線にはa波とb波の2つの波長があって、シミやしわ、たるみの原因になる
という話はよく聞きますよね。
ですので、光って波なんだよねって漠然と思ってましたよ、私も。
しかし、実は、光には2つの説があって
- 波動説(光は波である)
- 粒子説(光は粒である)
この2つの説の間で、長い間対立があったそうです。
偉い学者さんが実験して、「光は波じゃないと説明できないよね」っていう実験結果と、「いやいや光は粒子じゃないと説明できないよね」っていう実験結果の両方があって、
長い間、両者が対立してきた結果↓
現代物理学では、「光は粒子と波動の両方の性質を持つ」と考えられています。
https://global.canon/ja/technology/kids/mystery/m_01_01.html
そうなんだ〜、両方なんだ~、ということらしい。
ということで、波でも粒子でも屈折について説明できるのですが、今回は、「光は粒子である」という説に基づいて、光の屈折について説明した方がわかりやすいかなと思うので、粒子の方で説明していきます。
光が物質に斜めに進むとき
光の粒が仲良く並んで行進するように、真直ぐすすむ光ですが
空気中(屈折率の低い方)から、物質(屈折率の高い方)へ斜めに進むとき
先に物質に入った粒は速度が落ちますが、横並びの粒はまだ空気中にあるので速度を落とさずに進みます。
この横並びの粒の間で速度差が生じる事により、光が曲がるのです。
こう考えると、なぜ曲がるのかと、どちらの方向に曲がるのかがわかりますよね。
光が物質に垂直に進むとき
次に、光が
空気中(屈折率の低い方)から、物質(屈折率の高い方)へ垂直に進むとき
横並びの粒は同時に物質の中に入ますので、速度差が生じません。
なので、光は曲がらずに真直ぐ進みます。
光が屈折率の高い方から、低い方に進むとき
もう一つ、大事な話
屈折率の高い方から低い方に、光が斜めに進むとき
先程と同じように考えればわかりますよね。
この屈折の仕方が、宝石の屈折計の構造のきもになりますので、覚えておいてくださいね。
まとめ
言葉だけでは難しい光の屈折ですが、図もまじえて説明させていただいたので、少しはわかりやすかったのではないでしょうか?
この光が曲がる性質を利用して、宝石の屈折計が作られています。
考えた人はすごいなーと感心しますよね。
光の屈折について知らなくても屈折計は使えますし、ジュエリー作家として「この知識は必要なのかな?」って思ったりもしますが
知らなかったことを知れることは、楽しいですし、わくわくします。
学ぶこと学べることの楽しさを味わいながら、これからもいろいろ調べて、ブログにまとめていきたいと思います。
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