エンスタタイト/Enstatite
和名:頑火輝石/がんかきせき
化学組成:Mg₂Si₂o₆
結晶系:直方晶系
劈開:二方向(90°)に完全
モース硬度:5.5
光沢:ガラス状
色:黄色~黄緑色、黄褐色、褐色など
屈折率:1.65~1.68
比重:3.21~3.90
ミャンマーで初めて出会ったこの石は、名前も知らない石でした。
黄褐色と緑褐色の秋を思わせる色味の石で、最初の印象は「地味だな~。」でした。
それでも、やさしい光に心ひかれ、手の上に乗せてみるとなんとも肌なじみが良く、ジュエリーに加工したら「きっと落ち着いたアンティークっぽい仕上がりになるだろうな。」とイメージが湧いてきました。
エンスタタイトってどんな石?
エンスタタイト/Enstatiteの語源はギリシャ語の「enstates」(対抗する)で、和名は頑火輝石といい「火に頑な(かたくな)」と書きます。
エンスタタイトは高温に強い鉱物で、融点は1400℃。高温炉の耐火材としても利用されるようですので、名前の由来もうなずけますね。
耐火材として利用されるエンスタタイトですが、宝石質の結晶は希少なようで、ミネラルショーなどでも見かけた事がなかったですが。
エンスタタイトの色見は少し地味で、褐色の物が多いようです
価格:66,220円 |
中にはパロットグリーンと呼ばれる明るい黄緑色の石もあるようで、いつか実物を見てみたいなと思っています。
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エンスタタイトなどのレアストーンを買うときの注意
エンスタタイトのように宝石質の産出量が少ないレアストーンと呼ばれる石を買うときに、注意しなければならないのはモース硬度=石の硬さです。
やはり、一般に出回らないのには希少であるということ以外にも理由があり、レアストーンには硬度が低いものが多いのです。コレクションアイテムとしてならあまり気にしなくてもいいですが、ジュエリーにして身に着けることを考えるとある程度の硬さは必要だと思います。
その硬さの基準の一つがモース硬度で、ひっかき傷に対する強さをあらわしており、石の硬さの一つの目安になります。
エンスタタイトは、モース硬度5.5で、これは宝石の中では低い方ですがガラスと同じくらいの硬さですので、扱いを間違えなければ問題ないと思います。
加工する者としては、モース硬度7以上あると気持ちが楽ですけどね…石留の時とか、石にキズがついたり割れたりするリスクが減りますので…。
最後に…
コレクターアイテムとして取引されることの多いエンスタタイトですが、渋い色味で優しい輝きは肌なじみもよくゴールドとも相性がよいので、ジュエリーに仕立てても素敵ですね。
もちろん、コレクションの一つにくわえても…。
希少というだけではなく、美しさも兼ね備えたレアストーン達。
知れば知るほど興味がわきますね。
また、素敵な石を手に入れたらご紹介したいと思います。
【こちらの石で製作したリングのご紹介は下のリンクから】
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